「ビフォーアフター部門」一位 山田 敦子先生

私には4人の子どもがいます。

子育てにとても悩み、孤独を感じた時期がありました。「赤ちゃんともち」を学んだ理由は、そんなお母さんたちの孤独を少しでもなくしたい、楽しく子育て期を過ごしてほしいという想いからでした。「これはたくさんのママパパを救う学問だ!」と確信し、わくわくな気持ちと覚悟を持って臨みました。

 

でも、救われたのは誰よりも私自身でした。

自分の思っている私と、赤ちゃんともちで分かる私。今まで否定されてきた部分や、コンプレックスだと思っていた性格がまるっきり個性として現れていました。

「なんで人と同じようにできないんだろう」「どうせ私なんて…」そうやっていつも自分に自信が持てず、バツばかり付けてきた人生でした。

 

私の個性は「ひらめきちゃん」と「せいぎもち」。

「人と同じようにできないのは当たり前。それよりも、もっと直感を大切にして自分を大切にしてあげよう」

そんな言葉を聞いた時、過去の自分を許し、癒され、これからの自分へのエールになりました。

 

それから、自分の家族、子どもに赤ちゃんともちを活用していきました。

長女との関係に悩んでいた私は、個性に合わせた関わり方を徹底的に実践しました。

長女の個性は、「おしえてちゃん」。しっかり目を見て話を最後まで聞いてあげること。これが私の大きな課題だと思い、毎日起きてから寝るまでしゃべり続ける長女の話を、初めてしっかり聞いてあげることができました。毎日繰り返していると、かんしゃくや時間のかかる寝かし付け、「ねぇ聞いて聞いて」としつこく迫ってくることがなくなりました。

 

「話を聞くだけでこんなに変わるの?」と驚き、どれだけ私はこの子の話を聞けてなかったんだろうと反省もしました。

でも、気付いたら私の心が疲弊していました。娘のためにという思いが強すぎて、自分の個性を押し殺し、娘の個性に合った対応だけを行なっていたからです。

 

「個性を知って実践したけれど、苦しいです」と、泣きながら電話で相談した赤もち先生に「自分の個性忘れちゃってるね。自分の個性と相手の個性のいい塩梅を見つけるととっても楽になるよ。赤もちを学ぶとみんな通る道だから大丈夫」と励ましてもらいました。

 

自分を大切にすることはものすごく難しかったのですが、私にとって大きな学びの実践でもありました。

それからは、自分の心にも問いかけながら、自分の個性と長女の個性のいい塩梅を、楽しみながら見つけられるようになりました。

私は私、あなたはあなた。できていなかったことができるように努力するというよりも、目を向けていなかった部分に目を向けて、心で向き合いました。どんな自分も認めてあげて、どんな娘も認められるようになりました。

ぶつかりながらも、少しずつ溝が埋まっていった感覚がありました。親子なのに分かり合えない、もうこの子を育てられないかもしれないとまで思っていた私が、今では、いい塩梅で親子関係を楽しめています。

長女と向き合ったというよりも、私が私という人間としっかり向き合ったのが、すごく大きな変化につながったと思います。

自分の個性を知り、相手の個性を知り、明らかに認める。これを初めてできたときに、「もっとたくさんのママパパに知ってもらいたい」「子育てするママパパをたくさん救いたい」

そんな想いが込み上げてきました。

 

その後、子育てアナリストの資格をとり、活動を始めました。

「もっと早く知りたかった」「子どもの関わり方が知りたかったからうれしい」「夫婦関係も良くなった」などと、たくさんのうれしい声をいただけるようになりました。泣きながら「あなたと出会ってすごく楽しく過ごせるようになりました。ありがとう」と言われたこともあります。

 

赤ちゃんともちを知る前にもがいて子育てしていた時の自分や、赤もちを知って苦しんだ時の自分が救われたように、誰かの背中をさすって、そっと押してあげたいと思いました。

活動当初からの「孤独な子育てをなくしたい」という想いは変わりませんが、「楽しい子育てはできる」ということも伝えたいです。

 

自分の今ある環境でどれだけ子育てを楽しめるかは、知ることから始まります。見る角度を変えるだけでイライラが笑いに変わり、家庭での笑いが増えるだけで孤独な気持ちも少しずつ解消していくのではと思います。

そんな楽しい子育てが増えていくと、きっと孤独な子育てが減り、みんなでいい塩梅を見つけて、笑いに溢れる家庭が増えていくと思います。

 

赤ちゃんともちで私が救われたように、これからももっと多くのママパパを救っていきたいと思います。

まずは自分の地域の鳥取県から、笑いであふれる家庭を増やしていきます。赤ちゃんともちでなら、きっと叶うと信じています。

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